データ値で学ぶ 食品の気になる事実

普段口にしている食物をデータ値を元に検証しています。関心事の高いデータを日々調べています。

【塩分分析】コンビニの人気スナック菓子 塩分データ分析 おやつを食べたら塩分の過剰摂取?

 

 

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今日のデータ分析はスナック菓子の塩分量調査です!

コンビニで売っていた21商品に含まれる塩分量を調べてみました。

 

結論から先に言うと、私が大好きなお菓子たちは、小さな袋といえども塩分量は意外と多く、3食しっかりと食べたうえでポテチ1袋まで食べると一日の摂取目安の塩分量を超えてしまう結果でした(泣)

 

カロリーや食品添加物が多いのはなんとなく知識がありましたが、塩分の面でも認識を深めておく必要がありそうです!

 

一方で日本のスナック菓子は世界一美味しいといっても過言ではありません。私が生活していた中国や東南アジアではジャガビーや柿の種、ポテチ、プリッツなど近所のスーパーでも手に入り普段のおやつやパーティに欠かせない存在でした。

私もスナック菓子が大好きです。これからも上手に付き合っていく為にデータ検証を行いましたので一緒にご覧いただけましたら幸いです。

 

なお、今回使用するデータ値はすべて2021年9月時点に各社公式WEBサイトおよび現品の表示を元に編集しています。

 

食べる、作るのが大好きな私は食べ物のデータに興味あって日々いろいろと調べています。食を楽しむための参考になれば幸いです。

 

 

1.(表1)おなじみのスナック菓子の塩分含有データ

1袋当たりのデータを各社のWEBサイトからまとめました。早速, 見ていきましょう。

 

表1

メーカー様

商品名

1個容量

(g)

食塩相当量

(g)

カロリー(kcal)
やおきん うまい棒コーンポタージュ味 6 0.10 43
やおきん キャベツ太郎 14 0.20 81
カルビー ポテトチップス のりしお 60 0.70 335
カルビー ポテトチップス うすしお 60 0.50 336
カルビー ジャガビー 40 0.20 232
カルビー じゃがりこサラダ 60 0.80 299
カルビー さやえんどう 67 0.80 314
カルビー かっぱえびせん 85 1.40 423
カルビー かっぱえびせん塩分35%カット 75 0.70 376
グリコ

Cheeza 生チーズ仕立て カマンベール

40 1.40 219
グリコ プリッツ サラダ(1箱) 69 1.34 350
湖池屋 カラムーチョ 105 1.60 539
湖池屋 スコーン チーズ 75 1.40 419
湖池屋 ポテトチップのり塩 60 0.70 337
ジャパンフリトレー ドリトス 60 0.90 308
おやつカンパニー ベビースターラーメン 23 0.64 115
プリングルス サワークリームオニオン 110 1.1~2.5 585
明治製菓 カール チーズ味 64 1.20 324
亀田製菓 柿の種 小袋1パック 32 0.41 144
亀田製菓 減塩 柿の種 小袋1パック 29 0.25 131
亀田製菓 ハッピーターン 108 1.58 562
2021年9月調査:各社WEBサイトおよび製品パッケージ成分表示から抜粋    

単純にお菓子同士で比較するだけではよくわかりませんね。追加のデータも次で説明します。

なお、表にはカロリーも載せましたが、味が濃いスナック菓子は塩分も多く、かつカロリーも多めの結果でした。

これは経験的に何となく解りますが、ベビースターやcheezaは容量が少ないのですが塩分量は相対的に高いようで知っておくと良いでしょう。

データだけ見ると、買い物する際に1パックの容量を見ておく方が良さそうです。

一度開封するとついつい食べきってしまうのが悩みどころ、少量のパックを買うようにしたいですが、意志が弱く1袋食べてしまう私のような人は、割り切って夕食のメニューを1品減らすしかなさそうです。その理由は次の章で書きました。

 

2.(表2)食事のサイドメニューとの比較

お菓子同士の比較ではなく、近い食品と比較してみると、スナックお菓子たちの立ち位置が何となくわかります。

メーカー様 商品名 1個容量(g) 1gあたりの食塩相当量(g) 1gあたりのカロリー(kcal)
カルビー ポテトチップスのりしお 60 0.012 5.58
マクドナルド フライドポテト(L) 170 0.006 3.04
マクドナルド チキンナゲット 100 0.013 2.70
モスバーガー モスチキン 90 0.017 2.99
ニッスイ 冷凍たこ焼き 204 0.018 1.62

 

食事のサイドメニューと比べると1グラムあたりの塩分量は大して変わりません。逆にカロリーは高いです。

データとしての結論は、スナック菓子はもはやおやつとしてではなく、一日の食品メニューの大事な構成要素ということです。スナック菓子たちは立派なサイドメニューとして捉えた方が良いと思います。実際に海外でもトルティーヤやポテチ(フレンチフライ)、エビせんはサイドメニューとして普通に食卓に上がっています。日本ほど味は濃く無いです。

 

スナック菓子一袋(約60~100g)で、だいたい一日の接収量目安の8~25%に相当するようです。1日の塩分摂取量は6g未満が日本高血圧学会の目標値なので食品の一部として計算した方が良いと私なりに結論付けました。

 

3.(表3)もっと深刻な問題 一日全体の塩分摂取量

今回はおやつとしてのスナック菓子のデータを拾いましたが、ある日の食生活全体を踏まえて塩分接収量を確認すると事態は非常に深刻でした。

 表3 メーカー 商品

カロリー

(kcal)

たんぱく質(g)

脂質(g)

炭水化物(g) 食塩相当量(g) 食物繊維(g)
大戸屋 沖目鯛の醤油漬け定食 524 29.6 13.7 69.7 4.1
弁当 セブンイレブン 銀鱈幕の内弁当 563 23.7 18.5 76.4 3.4 2.2
サラダ セブンイレブン 蒸し鶏とレタスのピリ辛サラダ 141 8.2 9.4 7.2 1.6 2.4
おにぎり セブンイレブン おにぎり ツナマヨネーズ 252 4.9 10 36.6 1.1 1.9
1日合計     1480 66.4 51.6 189.9 10.2 6.5
                 
成人男性目安  日   2100~2300 75~115 20~30% 上限65% 6未満 21以上
厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020年版より          

 

もし仮に、私が外食で3食とも外食で定食を食べる、もしくはコンビニ弁当で3食済ませていた場合、すでに一日の塩分摂取目標値の6gは軽く超えていました。このような食生活の方も多いのでは無いでしょうか?実際に日本人成人男性の摂取平均量は11g/日だそうです。世界的にみても多いです。

カロリーと糖質を抑えることや食物繊維を多くとることなどは念頭にありましたが、今回データの数字で見るまで塩分過剰摂取の状態は把握できていませんでした。

外食や弁当で済ました日だけではなく、家でも同じようなメニューを食べ、これに野菜を追加していただけなのでカロリーや各栄養素を補う事ができても意外にも塩分が多い食生活なのですね。

 

これにスナック菓子を間食する習慣がつくと間違えなく塩分は過剰摂取状態なってしまいます。この事実を元に、夕食を抜くなどしたくはありませんね。栄養価の偏りも心配です。

 

4.まとめと反省

今回の塩分含有量の調査は、お決まりの食生活全体の改善性の課題に行きつきました。

おさらいすると日本高血圧学会の定める塩分摂取の目標値は6g/日以下です。ポテチ1袋を食べてしまうと一日の10%近くの塩分を摂取し残りは5.5gしか取れません。

かといって、美味しいおやつたちと縁を切ることはできそうもありません(悩)..

 

スナック菓子は塩分が多く一日の摂取量の10%近い食品であることを認識し、食した日はおかずを一品減らすつもりでいること。また、普段の食生活時の塩分の少ない調理法や食品が今後必要となり、日本人にとって減塩の道は味の工夫の道であるのと認識に至りました。どのようにするかこれからデータ集めて具体的な対応方法はないか考えようと思います。

 

最後に、塩分の調査に思い経った理由は、下記の高血圧学会 減塩委員会のWEBサイト見て高血圧に対する塩分の関係性を知ったからです。本文から抜粋します。

 

高血圧の予防のためにも食塩制限を―日本高血圧学会減塩委員会よりの提言(2012年7月:2016年6月修正,2020年6月修正)

高血圧の治療においては食塩制限が重要で,日本高血圧学会は1日6g未満を推奨しています。食塩と高血圧の関係はよく知られていますが,食塩摂取量が非常に少ない地域では高血圧の人はみられず,加齢に伴う血圧上昇もほとんどないことが示されています。食塩制限は,正常血圧の人にとっても,高血圧の予防のために意義が大きいと考えられます。日本では塩分の摂取がまだ多く,一般の人の食塩摂取量について,男性は1日7.5g未満,女性は6.5g未満とされていますが,欧米のいくつかの国では,一般の人にも6g未満を推奨しています。また,世界保健機関(WHO)も,すべての成人の減塩目標を5gにしました。

正常血圧でも高めの130-139/85-89mmHgは正常高値血圧と呼ばれ,より低い血圧に比べると循環器病の危険性が高く,高血圧になりやすいことから,食塩制限を含む高血圧に準じた生活習慣の修正が勧められています。また,糖尿病や慢性腎臓病の人は,正常血圧でも循環器病や腎不全の危険性が高いことが知られており,予防のために食塩制限が重要と考えられます。したがって,日本高血圧学会減塩・栄養委員会は,高血圧の予防のために,血圧が正常な人にも食塩制限(可能であれば1日6g未満)をお勧めします。特に糖尿病や慢性腎臓病の人は,循環器病や腎不全の予防のためにも,1日6g未満の減塩を推奨します。また,大人になっての高血圧や循環器病を防ぐためには,子供の頃から食塩を制限することが望まれます。

ほとんどの日本人は必要量をはるかに超える食塩を摂取しており,減塩による健康障害は起こりません。(引用終わり)

 

 

(了)